島耕作への道 ～第六十四歩目・東京本社編その６～

「鬼部長！来来！」 いやいや、僕が東京配属になるのと、ちょうど入れ違いで中国に行っていた鬼部長が、遂にとうとう戻ってきた。―部長の話の前に、ちょっと本社について書いておこう。 僕のいる部署のトップは、その鬼部長。次いで課長、課長代理、係長、主任、そして我々平社員と続くわけだ。ところが、新工場立ち上げのため、課長、課長代理、係長が、揃ってそっちに転勤になってしまった。部長は、月の２／３は海外に行っている。すると、我が部署はどうなるか？答えは、 「学級崩壊ならぬ、会社崩壊」 ですよ。ダラダラ仕事して残業代稼いだり、休憩を長くとったり。―ほんとひどいよ？怠け者の僕ですら、呆れてものも言えないもん(苦笑)。これで同じ給料なんだから、現場の方々に申し訳ないよ。 さて、鬼部長に話を戻そう。彼が戻ってきて、我が部署は当然のように一変した・・・・ 「みんな超真面目に働いているッ！(@_@;)」 特に、僕の嫌いなハゲ主任はほんとひどい。部長不在時は率先してサボってたのに、今は昼休み返上で働いてるからね。電話応対の声とかも、部長に聞こえるようにか、不自然にでかいっていう(笑)。 「子供のとき、なりたくなかった大人になってしまった」 とかいうコマーシャルがあるけど、このハゲ、今の自分をどう思ってるんだろう。いや別にね、いい歳こいてタラタラ気ままに働いてる彼を、そんなかわいそうな彼を責めたくはないですよ？でも、少なくとも僕はそんな人生嫌だなぁ・・・・。 というわけで、ようやく職場っぽい緊張感が漂ってきた我が部署。―戦いはこれからだ！ ちなみに鬼部長、確かにちょっと怖いけど、あのくらいは普通じゃないかなぁ。じゃないと、会社崩壊が起きますよ(笑)。