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中国語を勉強するにあたり最大の難関とは

こっちに来て、一年以上が経ったわけだが、僕含め、同時期に来た人間は、生活上は特に困らない程度の中国語レベルに達している人がほとんどだ。そこで、よく話題に上がるのが、



「結局、中国語は難しいのか?」



という、答えも結論も出ないであろう話題。これ、比較対象が主に母国語になるわけだから、国ごとに意見が分かれるのが面白い。以下、国ごとの意見一覧。



日本:難しい!


アメリカ:簡単ではないね。特に漢字!


ロシア:意識しないと声調が難しいな!


韓国:とにかく難しい言語だよ!


スイス:簡単。まぁ、漢字は難しいけどね。



なんとなく、国民性が出てるような感じだけど、最後のスイスの自信はどこからくるのか(笑)。彼ら、と言っても僕が知ってるスイス人は一人だが、「英語・ドイツ語・フランス語・イタリア語のどれか最低2つは誰でもしゃべれる」というスイスで育つと、「外国語の勉強の仕方」、「その語学の文法の特性」等々を掴むのが早くなるのだという。ましてや、彼曰く、「ドイツ語の文法の複雑さは異常」らしいので、それに比べれば遥かに簡単だという。



僕ら日本人は、普段から漢字を使うからね。大分有利な位置にはいるものの、「どうも他の国の人間に負けてる気がする」、「簡単だなんて思ったことがない」――こんな気持ちになった中国留学経験者の方はいませんか?



前置きが長くなったが、今回は「中国語の何が難しいのか」についての考察です。



中国語って、発音が難しいんだと思う



文法は、日本語の方が遥かに難しいと思うよ?



まず、日本語は品詞の活用が異常でしょう?例えば、



「熱」単体では名詞


「熱」+「い」で形容詞


「熱」+「する」で動詞



じゃあ、反対語である「冷」は・・・・



「冷たい」→!?――なんで「冷」+「い」じゃなくて、+「たい」で形容詞になるわけ!?



こんなのザラでしょう?その点、中国語は、



「熱」という漢字単体で、「①熱(名詞)②熱い(形容詞)③熱する(動詞)」



と、活用そのものがない(笑)。――ね?簡単そうでしょう?



ところが、これで終わらないのが中国語



活用がないから、逆に難しいのだ!



中国語は、先にあげたように活用がない。さらに、「基本的に1つの漢字に1つの音」しかない。「日本語の漢字に音読みしかない」、と思ってくれれば、わかりやすいかもしれない。



例えば、日本語で「かん」と入力してパソコンで変換してみよう。ずらっと変換候補が出てくるはずだ。でも、日本語は、訓読みも品詞の活用もあるから、同じ「かん」の音読みでも、訓読みと活用を駆使して変換すれば、「寒い」、「巻く」等々、簡単に変換できるし、その単語だけを聞いても識別がしやすい。



ところが、先ほど書いたように、「中国語は、基本的に1つの漢字に1つの音」なもんだから、「fan4」と聞いて、「?」なのか「范」なのか、はたまた「?」なのか?――前後の文節を聞かずに、単語だけを聞いたんじゃまずわからない。



こないだ、阿城区に行って遊んだときに、これを説明するのにわかりやすい事件が起きたので、これを例にしよう。夕飯――何を食べたかは忘れたが、とにかく、醤油か酢を付けて食べる系のものだった。そのとき、友達がこう言った。



「『zhan4』着吃!(『zhan4』して食べろ!)」



この状況で、「zhan」の4声・・・・おそらく、後述の単語を知らない人は、90%以上が「站(zhan4:「立つ」の意味)」を思い浮かべると思うんだ。僕も例外ではなく、また、中国の文化・習慣を知り尽くしてるわけでもないので、「立って食べるのが礼儀なのかな?」と思って、立ち上がる僕。これを見て中国人の友達は大爆笑!



「『站(zhan4)』じゃなくて、



(zhan4:「醤油等をちょっとつける」の意味)』だよ!」



これ、今でも僕らの中で語り継がれる笑い話だけど、



全く同じ発音なんだから、わかるかそんなもん!(´ω`;)



ってのが、正直な感想です。目的語である「醤油」を言ってくれていたら、きっと結果は違ったんだろうけどね(笑)。これ、日本語で言うなら、



「『フ』して食べろ!」



って言われるようなもんでさ、何か調味料を「付」して食べるのか?わけもわからず「歩」して食べるのか?もしくは熱いから「フーフー」して食べるのか?と、判断に迷うようなもの。少なくとも、「歩」することはないだろうけど、「(何か調味料を)付」するか、「(熱いから)フーフー」するのか、は、僕ら日本人も迷っちゃうでしょう?訓読みや品詞の活用って便利だよねぇ!



こう考えると、「中国語って、会話、特に『聞き』が難しいよなぁ!」って思うわけです。「聞き」が苦手ってのは、「話し」にも直結するし、日本語にはない奇妙キテレツな「そり舌音」や、日本人には、ただの「ん」にしか聞こえない「n」と「ng」の区別、それに加え、4種類のアクセントを少しでも間違えると、もう通じないシビアな声調。



漢字に耐性がある僕らには、「読み」はそんなに難しくないかな。「書き」はね、全ての外国語で最大の難関なので、難しいのは言うまでもないが・・・・。



非常に長くなってしまったが、最後に僕個人の結論としては、



中国語の文法はそれほど難しくもない



――が、下手すると全く会話にならないくらい発音が難しい



こんな感じかな。古代中国語の勉強もほとんどしたことのない僕が、こんな結論を出すのは早すぎるんだけどね。2年後――帰国のときにどう感じているか、自分でも楽しみです。




以上、こんな長文を最後まで読んでくださった方、ありがとうございました!