音楽:THE YELLOW MONKEY「TVのシンガー」
僕が高校生の頃、イエモンは「JAM」や「楽園」など、出す曲出す曲全てが大ヒットし、スマップや安室チャンなどのPOPSリスナーをも巻き込んだ。当然、へそ曲がりな僕は、
「エセロックバンドが!」
などと彼らを評していた。でも、あるときアルバム「SICKS」に収録された、この「TVのシンガー」を聞いて、彼らへの評価は一変した!
「ぐわー!超かっこいいやんけ!」
と、エセ関西弁が飛び出してしまうほどにッ!
いや、この曲すごいんだよ。ハードロック調のアレンジも、もちろん激かっこいいんだけど、何より吉井ロビンソン節が炸裂の歌詞のすごいこと。売れてしまった自分たちへの皮肉が延々と歌われているっていう。
「真っ白なイメージ 真っ黒な腹
とばっちり受けた電波に乗っけて
手アカまみれの歌が流れる
TVのシンガー これが現実
君の夢などこっぱみじんさ
淋しいだろ?そりゃそうさ・・・・」
「そりゃそうさ・・・・」のなんと寂しいことか!―そして、2番のこの歌詞↓でさらにぶっ飛んだ!
「頭の中は常に性的な欲望だらけ
毎日ずっとずっと
どうすればモテるか どうすれば儲かるか
それがダメなら SUICIDEさ
TVのシンガー これが現実
君の夢など思い過ごしさ 誰かの憧れ」
「それがダメならSUICIDEさ」って・・・・誰もが美化したがる、カート・コバーンを始めとした、自殺して伝説になったロックスター達への皮肉じゃん!「こんなこと書いちゃっていいのか!?」と、初めて聞いたときは鳥肌が立ちました。
ということで、今さらながらイエモンは、めちゃくちゃかっこいいR&Rバンドです。自分たちの好き勝手にやってたら、たまたま売れてしまっただけ。最も活動停止が悔やまれるバンドのひとつ。ロビンソンのソロはどうなんだろう?今度、機会があったら聞いてみようと思う。
SICKS