音楽：忌野清志郎「GOD」

やっぱりキヨシローはすごい！前作「KING」から一年ちょっとで、こんなに完成度の高いアルバムを作っちゃうんだもん！―さて、本作の特徴は３点。 １、捨て曲一切ナシ！ ２、全体的に「黒い」！ ３、ハイロウズの甲本ヒロトがゲスト参加！ まず「１」だけど、キヨシローのバンドって、RCもタイマーズもリトルスクリーミング・レビュー、その他のバンドやユニットでも、アルバムに２，３曲は必ず「捨て曲」を入れてくるんだよね（苦笑）。いや、「捨て曲」までは言わないにしても、聞き込まないと良さがわからない曲ってのが、必ず２，３曲あるっていう。でも、今回はすごいね！ほんとに全曲良いの！―まあ、全体的にPOPなメロディが増えたっていうのかな。一聴しただけで、このアルバムがいかに良いかがわかると思います。 そして「２」。これは、「１」の最後で挙げた「全体的にPOPな～」ってのと相反するようだけど、なんか「黒い」んだよね。特にアレンジなんか、「真っ黒」ですよ！（笑）―キヨシローのR&B好きを、ここまで前面に出してるアルバムってのも珍しい。 最後の「３」は、ハイロウズ好きの僕としては、非常に嬉しい！だって、僕が尊敬する日本のロック・スターの１位・２位が共演してるんだぜ！でも、ここでもキヨシローの底力を見た！ヒロトは、「REMEMBER　YOU」っていう曲でゲスト参加してるんだけど、なんと、ヒロトのボーカルが、キヨシローのボーカルに「力負け」してんの！これはすごいよ！だって、「甲本ヒロト」っていったら、その声一発で、どんな音楽も「ヒロト色」に染めることができる、「パワーボーカリスト（たった今、僕が命名）」だというのに、キヨシローの前では、あくまで一人のコーラスだ。でも、「二人とも楽しくレコーディングしたんだろうな」ってのが伝わってくる、素晴らしい曲だね。 ということで、芸歴３５年のキヨシローはまだまだ健在です。CDの帯の言葉を借りるならば、まさに 「KINGからGODへ」 っていう感じの素晴らしいアルバムだと思います。これからも頑張ってください！ GOD