in my life

趣味についてひたすらアウトプットしていきたい

頑固オヤジと白い歯と

先日、ウチの大学の中国人留学生を、ドライブがてらラーメン屋に連れて行った。その留学生は、中国で大学を卒業してから日本に留学に来ているので、僕より大分年上。日本語も上手くて頭の良い彼からは、中国語だけでなく、いつもいろいろと教えられている。 さて、そこのラーメン屋は、一応全国チェーンなのだが、評判はすこぶる悪い。が!僕と数名の友人たちは、本気で日本一のラーメン屋だと思っている。甘くてコクのあるスープは、まさにとろけるような味わいだし、何しろ値段が安い!ちなみに、僕らがしょっちゅう足を運ぶ店舗のオヤジは、客と注文以外で話してるのを見たことないし、決して人に歯を見せるような人ではない。いわゆる、 「古いタイプのラーメン屋頑固オヤジ」 さて、ラーメンの国から来た留学生の評判は・・・・? 「すごく美味しいですね!ここ、一人でやってるんですか!?」 いきなり、ラーメン屋のオヤジに対してこんなことを言い出した!僕は内心ハラハラした。実際、オヤジはそっけなく、「そうですよ」と答えるだけだった。話はそこで終わるはずだった。が!しかし!もともと人なつっこい性格のその留学生は、さらにとんでもないことを口にした! 「この店の中暑いんで、外で食べてきていいですか? ・・・・一瞬、店の中が凍りついた。誰もが言葉を失ったのだ。僕なんか、多分、ちびまる子ちゃんでいうところの、「顔にタテ線」状態だったと思うよ。オヤジは当然苦笑い。「どうぞ」っていう一言のみ。そして5分後・・・・。汗だくになった留学生は、満面の笑みで店の中に戻ってきてこう言った。 「いやー!ほんと美味しかったです。僕の国でもこんなに美味しいラーメンはありません!」 それを聞いたオヤジの顔に、思わず笑顔が浮かび、口元から白い歯が顔を出したのを僕は見逃さなかった!―そして、オヤジはこう言った。 「外国のお客さんに、そこまでホメられたのは初めてです。また来てください」 店を出た僕は、早速留学生にさっきのことを聞いてみた。「なんで話しかけようと思ったの?あの人結構怖いんだよ?」って。そしたら彼は、またも満面の笑みでこう言った。 「全然怖くないですよ!『食』に国境は無いんです。美味しいと思ったら、『美味しい』って伝えるのが当然ですよ!」 「『食』を通しての国際交流」・・・・なんと素晴らしいことだろうか。またひとつ彼から教わった。 今日のおすすめ:THE POLECE「MESSAGE IN A BOTTLE」 これほどまでに孤独感が伝わってくる曲が他にあるか!?―ねえだろ!?