僕の好きな漫画ベスト10に入れようかいつも迷う。いや、このタイミングで入れてしまってもいいかもしれない。そのくらい面白い「イキガミ」。今回もネタバレレビュースタート!
まず、イキガミ(逝紙)という死を告知する紙を対象に渡すという設定が面白い。これは基本的に死亡予定時刻の24時間前に渡され、この紙を持っているとどんなジャンルのどんな高級店も無料になる。「最後の24時間、精一杯生きてね!」、「周りの人もいつイキガミを渡されるかわからないから精一杯生きようね!」──これが、この架空国家がイキガミを渡す口実、国家繁栄維持法だ。
この漫画は大体2〜3話1セットの中編がメインで進んでいく。イキガミを受け取った者の反応は様々だ。開き直って犯罪に手を染める者、復讐に時間を費やす者、最後まで自分のやりたいことをやり続ける者・・・。
そして、イキガミ配達員の藤本はイキガミを配達するたびに、この法律に疑問を持つようになっていく。今までの中編は全て1本の線となって繋がっており、物語は意外な方向に進んでいく。
個人的には、僕が「ん?これって・・?」と疑問を持った次の瞬間にその謎が明かされたり、「え?この舞台ってあの国じゃなかったの?」等々、作者の掌の上で転がされてる感がとても心地よい。
全10巻と短く読みやすいのもあり、めちゃくちゃオススメな作品。
以上






